林辺正子の残した織物造形展

2004.11/1-12

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多能な表面体「変容」‐林辺正子

樋田豊次郎

1970年代後半から日本のファイバーの作家の中で、独自の創作活動を続けておられた林辺正子さんが、今年5月に逝去なさいました。11月の個展に向けて「写真撮りを始めた。」とうかがった矢先のお知らせでした。 一昨年の個展の直前に手術を受けられて、その後、治療を続けておられました。昨年7月のグループ展には新作を出品くださり、「今度の個展には久しぶりにカタログを作ろうと思うのよ。」とお元気な声で話してくださっていたのに、、、。

先生の新しいお仕事がもう見られないと思うと、さびしくてたまりません。

今回、ご遺族のご好意で、作品展を開催させていただけることになりました。 先生はさよならも言わず、風のように、静かに逝てしまわれましたが、最後に作品を通して何かお話くださるのではないかと思っております。 先生の仕事をずっと高く評価しておられた樋田豊次郎氏が、作品を選び、展示監修をしてくださいました。 らせん工房のスタッフ全員が夜中までかかって、展示をしてくださいました。 ぜひ、おいでくださいませ。

上林喜美子