濱口 恵

空と気 V

2001.9/10−15

12:00−19:00(最終日17:00まで)

 

空気は不思議だ。見ているのに見えないようだ。

触っているのに、触っていないようだ。

空も不思議だ。雲が浮かび、星がきらめき、

光が射し、色彩が刻々と変化してゆく。

確かに覆われているが、一体どこからが

空なのだろう。

金属を触っていると、硬くて重いイメージが

軟らかく、この上なく柔軟性に富んでいると

感じるときがある。

熱すると軟らかくなり、たたくと硬くなる。

この単純な作業で、金属は厚くも、薄くも、

重くも、軽くも、在る。

金属を絵の具のように使って、空と気を

はらませてみたい。

2001. 濱口 恵