荒井佐紀子　Archive　1983-2013

−糸の時間−

2013.11/4-9

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手仕事については、手芸好きの母と 書画や陶器好きの父の影響で、見たり触れたりするのは大好きでしたが、洋裁・陶芸・織物 色々試した結果、唯一不器用な私に残ったのが編み物でした。
編み物は多少 伸び縮みをしてくれる… という幅があることで、私のいい加減な性格に合ったのかもしれません。
最初に編み物の手ほどきをして下さった 木村知子先生は、当時使っていたスウェーデンの沢山の糸を使って、「どんな色でも組み合わせて大丈夫 」と言われて、 それ以後 色を使うことが 怖くなくなりました。
ヴォーグ学園では、教えていただいた色々な技法は頭から抜け落ち、 ただ一つ「しっかり見なさい、ありとあらゆる処に デザインは在ります」の言葉が残りました。
この二つの言葉が、 私の中で多色を使う事や「景色シリーズ」に繋がり、私の編み物になって行ったのかも知れません。
この30年 いつも毛糸と編み針が傍にあり、楽しんだり苦しんだりしてきました。
今回 上林さんの企画で、今まで編んだ物の一部を皆様に見ていただいて、セーターをお借りした方々のコメントも楽しんで頂けたら幸いです。
いつも応援して下さる友達に感謝して、今後も家族の協力のもとに 細々編み続けていくつもりです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

平成25年　11月　荒井佐紀子

最後に、拝借している貴重なセーターたちですので、お手を触れないで、ご覧くださいますよう。お願い申し上げます。

ありがとうございました。

2013.11-1　　いそがや　上林喜美子